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映画『亡国のイージス』
2006/03/07(火) 20:39 
 ■ 本日の映画 『亡国のイージス』★★☆
 少なくとも、最近映画化された原作者の三部作の中では一番まとも…だと思います。「戦国~」はまだ未見ですが、「ローレライ」がダメだ、と思ったボクの感想に反してこれを面白い、と言った友人が「戦国~」を酷評してたので、たぶん「イージス」が一番でしょう(^_^;。

 観ようと思った動機は、単純に公開当時に放送されたTVCMのカットに、F-2支援戦闘機が映っていたから。個人的にF-2好きなんですよ。たぶんこれから先も映画の中であんまり活躍するシーンを見れない機体でしょうから、ある意味貴重です(^_^;。


 イージス艦としての描き方には不満点もあるし、原作を読んでいないと不可解な点も多いし、そもそも男性的な観念で語られている作品なのでまったく万人受けはしないでしょうけど、基本的には嫌いじゃないです。

 専守防衛という枷をはめられ、その意義を疑われることの多い自衛隊ですが、この映画はその是非を問うような内容でもありません。その視点で言うなら、先任伍長(真田広之)の最後の引き金を引く行動はまさに、「撃たれる前に撃て」の実践ですから、すでに肯定されていますし(^_^;。
 首相のいる対策本部の描き方の薄さからいっても、きっとそっちの方はどうでもいいんでしょう。


 「これは戦争だ」と溝口三佐(ヨンファ)と言いましたが、ボクに言わせればあんなのは断じて戦争じゃない。

 その日本人的な感覚に対する問題提起。
 テロリスト(あえてこう言おう)が要求した例の論文の五大新聞への公開。仮にこれが実現したところで、なにほどのものか(首謀の彼は、自国を基準にそれが効果のあることと考えていたかもしれませんが)。さらにいえば、この映画を観た人がその危機意識についてどれだけ深刻に受け止めることができるだろうか、ということを考えると、この映画の存在はある種の悲しさをもって見つめざるを得ないです(´д⊂ヽ

 危機意識をもち、現代の日本人の目を覚まさせようと画策してクーデターを起こす、という日本映画には「皇帝のいない八月」というのがありますが、時代的な背景もあってそちらの方が凄みがあります(クーデター側も内閣側も)。警鐘、という役割を果たすにはこの「イージス」はアクション側に寄りすぎな気もします。


 この作品で注目すべきは先任伍長でも如月でも副長でもヨンファでもなくて、理想に従ってクーデター的な(あまつさえ故国を某国に売るという)行動をとったイージス艦幹部たちの葛藤かと思いました。おしむらくは、彼らの動機がいまひとつ描写不足であったことです。
 原作も未読なのでよくわからんのですが(映画から読み取れないというのも問題なのですが)、他のどの箇所を省いても、それだけは本当ならきちっと描いてないといけないような気がしました。

 唯一手がかりとなるのは「こんな国は我々とともに一度滅んだ方がいいんだ」という幹部のひとりの言葉ですが、ボクが欲しかったのは、そうした理想というか嘆きが噴出してクーデターあるいはテロ、そして某国に故国を売る、という恐ろしい行為に及んだ彼らの胸の内といいますか、説得力なんですよ。

 それは映画を見る人間にとっても、決して共感できない部分ではないはずだからです。
 その上で生じる、「本当にこのまま続けていいのか」というその葛藤こそが日本人的じゃないですか。そこに注目して見る限りにおいて、この日本国内でしか成立しない日本の映画の存在意義は、たしかにあると思うのです。じつに惜しい。観念としては解る、解るけど……。

 まあ、先任伍長の振りかざす中途半端な人間性の主張も、充分日本人らしいといえばらしいかな(^_^;。葛藤しつつ結局撃っちゃうトコなんか、サイコーですよ。


 さて、空自のF-2支援戦闘機ですが、やはり濃紺の洋上迷彩の美しさは絶品です(^^)。こういう映像だけはCGやアニメでは味わえない良さですね。


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TBありがとうございます(^^)。TBいただいた記事はぜんぶ読ませていただいてます~。
TBはほぼ100%お返ししてますが、たまにはじかれることがあるようです。
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